2015年12月28日月曜日

防災の達人育てます 資格取得へ養成講座

河北新報(2015/12/27)より

 宮城県石巻市は19、20の両日、自主防災組織のメンバーら市民を対象にした無料の防災士養成講座を同市の遊楽館で開催した。東日本大震災を教訓に地域の防災力を高めるのが狙いで、昨年に続いて企画した。資格取得者には災害時だけでなく、普段の訓練などでもリーダーとして活動してもらう。
 防災士は、NPO法人「日本防災士機構」(東京)が認定する資格で、指定機関による講義などを経て試験に合格すると取得できる。市によると、県内自治体で講座を開催しているのはほかに角田市のみ。
 石巻市の講座は指定機関の東北福祉大が担当し、20~80代の男女72人が参加。大学教授らが講師を務め、地震や津波の仕組み、被害想定、災害医療といったテーマで講義をした。
 大規模災害を想定した避難所の開設と運営のワークショップもあった。受講者は学校の間取りが書かれた模造紙を使い、居住スペースや仮設トイレの配置を検討し合ったほか、高齢者や外国人ら配慮を要する人への対応も考えた。
 受講した市牡鹿中校長の増子光昭さん(57)は「防災教育を推進する際の参考にしたいと参加した。講義は発見の連続で防災への理解が深まった」と話した。
 受講者は2日間の中で試験も終えた。合否は約1週間で分かる。昨年は49人が合格し、避難訓練など地域の防災活動で中心的な役割を担っているという。
 市は来年度以降も養成講座を開く予定で、資格取得者向けの技能向上研修も計画している。市防災推進課の担当者は「ゆくゆくは市全域に防災士を増やしたい。資格取得者は学んだ知識を地域に還元してほしい」と話した。


ワークショップで避難所の開設と運営を話し合う受講者